残すも2戦となりました…

昨夜のF1思わず涙が出そうでした。
史上最多勝利を収めるミハエル・シューマッハ。彼が勝利の度に見せるまるでルーキー初勝利のような喜び方。見れてもあと2回かと思うと、ぐっと胸を締め付けられるような気分になります。まず不可能と思われる逆転勝利を手に収める(運を含める全ての)強さ。奇跡はあると信じさせられました。とは言え、8割以上が彼の努力と経験のたまものなのですが…。
当たり前のように勝つ事を求められ、それに応え、それで尚あのように無邪気に喜べる。本当にステキだと素直に思えます。
かつて世界に愛されたチャンピオン、アイルトン・セナがいましたが、あまりそんなに無邪気に喜んでいたシーンを思い出せません。
F1の歴史に名を刻みながら、世界に強烈な印象を刻み付けたチャンピオンと言えばセナと同格かそれ以上と思えます。
9・11のテロ直後のアメリカ・グランプリにおいて、グランプリを行うことがアメリカの人々に勇気を授けるコトになるから開催しようとFIAにかけあったミハエル。F1と言う祭典がテロの標的になりえるコトを充分に知りながら、全員に喪章を付けて走ろうと提案も。彼が言い出さなければあのグランプリは中止になっていたかもしれないし、誰も喪章をつけて走らなかっただろうと思います。
マシンとか機械とかの愛称で冷たい印象を与えがちなミハエル。でも誰よりも暖かく自分に厳しく(実母を亡くした直後のレースでの優勝は記憶に新しい)、誰よりもF1を愛したチャンピオン。
表彰台の真ん中で喜ぶ姿、彼の正確無比なレース展開、その2つが彼の全てを示しているように感じます。
彼のレースがあと2戦しか観れない。この10年近くF1をリードしてきたミハエル。
自分の中でどう考えても100%の納得ができない引退です。今シーズン、冷静にみて優勝する確立はアロンソよりミハエルと感じます。
ワールドチャンピオンで引退。格好イイけどもったいない、切ないという気持ちが溢れてきます。彼を除いては今のF1界のヒーローは居ないと感じます。ライコネン好きですが、ミハエル抜きでは色あせます。
とにかく残念ですが、あと2戦。ミハエルを全力で応援したいと思います。
来期からのF1の観客動員数がどう変化するかも楽しみと言えばそうかも知れないですが、彼の功績を称えつつ、今期ワールドチャンプを彼が手にできますように…。