タイトルがつけれない…

本日11月19日午後7時40分、先日の追悼のブログで書いていたオヤジ様の所へ、チョッパーがお供しに旅立ちました。
2週間ほど前から体調を崩し、入院(大嫌いな鳩で書いたように)したり、在宅で点滴をしたり。「もう頑張らんでエエよ」って声をかけました。しばらくして、母に抱っこされたまま、オヤジ様のお供に出かけました。
すごく長くなります。2000年の11月のはじめころ、近くのショッピングモールにジーパンを買いにでかけました。その頃は、チョッパーの前に飼っていた柴犬のトラウマから抜け出せずに、ペットショップに立ち入る事ができない程のメンタル状態でした。
ウチの両親は少し違ったようで、たまにペットショップに訪れたりしていたみたいでした。その両親が訪れたペットショップに、とてもかわいい柴犬がいると言う話を聞かされていました。
両親が行っていたペットショップは、そのジーパンを買いに行ったショッピングモールの隣で、裾直しに1時間程度かかるから待って欲しいと言われ、その空き時間でその柴犬を見に行って見ようと思ったのが始まりでした。
思い切ってペットショップに踏み込んだものの、残念ながら(後で解ったのですが)その柴犬は、自分が訪れる前に老夫婦に引き取られて行ったらしいのです。当然、探してもお目当ての柴犬はいません。
仕方なく、ゲージに入れられている子犬達を見ることに。18個くらいあるゲージの中で、やたら1匹だけ、どうしようもなく気になるポメラニアンが…。
ゲージに水を与える為の小さい穴があり、その穴に無理やり指を1本だけ突っ込み、無我夢中でほぼ1時間、たっぷり遊びました。先代の愛犬の柴犬を失って以来、何とも言えないとても幸せな1時間を過ごせました。
別れ際に「ごめんな、エエ人に貰ってもらいや」って、後ろ髪を引き千切られるくらいの思いで別れました。
両親が、あまりに柴犬の話をしていた事もあり、そのポメラニアンとの戯れは、誰にも話さずにいたのです。
翌日の夕方、いつものいきつけの喫茶店のカウンターで、ゆったり珈琲を楽しんでいたら、携帯電話がなりました。母からの電話でした。
どうにもオヤジ様が、母に「どうするねん?」と言って動かないらしいんです。母は別れの悲しみも充分に理解しているので、自分に「アカン、やめとき」って言って欲しかったらしいです。
こんなラッキーあるでしょうか。はっきり覚えてはいませんが、母はヨークシャテリアだったか、マルチーズだったかのどちらかなら、最悪は飼っても良いかと思っていたらしいですが、自分は「そこの真正面のゲージの上の段の真ん中にいるポメラニアンがいい」って、昨日遊んだ子を指名したのです。奇(く)しくもオヤジ様が捕まっていた子も、そのポメラニアン
運命。本当にそれが存在すると言うなら、これこそ運命と言うのでしょう。
こうして、チョッパーは我が家の一員となりました。
そのチョッパーは、毛ツヤをよく見せるために、ブリーダーからサプリみたいなものを過剰投与されていて、子犬のころから腎臓に多大なダメージを受け、長生きは出来ないと言われていました。もし、あと何日か売れなければ、実験動物に回されていたかもしれないと、かなり後になって聞かされました。
ひょっとしたら、先代の柴犬が「助けてやってくれ」って電波を飛ばしてきていたのかもしれません。
色々な奇跡を紡ぎながら、チョッパーはうちの家族になってくれました。今年の9月8日にオヤジ様が逝った時にチョッパーに言いました。「お母さん、これから1人になるから、チョッパー、護ってあげてな」って。
甘えん坊で、優しくて、内弁慶で、怖がりで、犬としてはかなりヘタレな位置に分類されると思われるチョッパー。その愛くるしい外観で、多くの人々を笑顔にしてくれました。「クマのヌイグルミ」「大型犬の子犬(10歳近くになって)」すれ違うだけで笑ってくれる方もいらっしゃいました。
とても優しい子でした。自分が母を叩くまねをすると「叩くな」って怒り、逆に母が自分を叩くまねをしても「叩くな」って怒ってました。平和主義者です。
父が仕事を退職して以来べったりで、常に一緒にいた二人。大好きだった父が先述の通り9月に逝き、常にその姿を探し続けていたチョッパー。
精神的な負担も、想像を絶するくらいにあったのでしょう。理由も解らず、大好きな人が突然いなくなった。子犬の頃から抱えていた病気が、ストレスで一気に出てきたのかもしれません。自分がチョッパーにかけてしまった「お母さんを護ってあげてな」の一言。チョッパーは今日まで間違いなく母を護っていてくれていました。
チョッパーがいてくれるから、母は余計な事を考えずにすんだ。
でも、そのチョッパーもお役御免で、一番大好きなオヤジ様の許へお供に旅立ちました。
きっと今頃は、合流して心配そうにこっちを見てるんじゃないかと思います。
ちょっぱ(いつもこう呼んでいました)。今日まで本当にありがとう。ずっとずっと、本当に大好きだよ。
また、きっと会えるよね?